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森山 東 お見世出し のレビュー

2010-02-14

作者:森山 東

お見世出し (角川ホラー文庫) (文庫)

お見世出しとは、京都の花街で修業を積んできた少女が舞妓としてデビューする晴れ舞台のこと。お見世出しの日を夢見て稽古に励む綾乃だったが、舞の稽古の時、師匠に「幸恵」という少女と問違われる。三十年前に死んだ舞妓見習いの少女・幸恵と自分が瓜二つだと知り、綾乃は愕然とするが―。千二百年の都・京都を舞台に繰り広げられる、雅びな恐怖譚。第十一回日本ホラー小説大賞短編賞受賞の表題作に二編を加えた珠玉の短編集。

お見世出し (角川ホラー文庫)
森山 東
角川書店
売り上げランキング: 245759
おすすめ度の平均: 4.0
4 生まれ故郷だからこそ描ける空気感と味、暗闇
4 ぼっけえをどうしても思いだしてしまうが
5 京都のグロテスクな闇へおいでやす
5 語り口調が怖かった
1 あわない




語り口調が怖かった


語り口調ですすめられる作品。
呼んでいるのに話しかけられているような不気味な雰囲気がいい。
お見世出し、朗読されたりしたら震えあがります。
短編のなかの「呪扇」は気分が悪くなるほどの話し。
スティーブンキングの短編読んでるみたいな気分になりました。
でもおすすめです。


生まれ故郷だからこそ描ける空気感と味、暗闇


著者が京都生まれだからこそ知り、描ける京都の闇の部分から感じられる空気を行間に詰め込まれているようで鳥肌が立つ、静かに怖い名作。

派手な人殺し描写は収録3作品中最後の「呪扇」に頻出するだけで残り2作品は極めて地味に舞子さんが耳元でまるで誘惑の言葉を囁くように呪いの言葉を、そう例えば「この話、ホンマかって?そんなんお客さんかてもうすぐ分かりますがな」と語りかけてきている、そういう印象です。
抗いがたい蠱惑的な魅力と近寄りがたい薄気味悪さの境目のような場所。
但し、「呪扇」だけは気持ち悪さが先行しスプラッタ映画が嫌いな私には肌に合いませんでした。

岩井志麻子さんも郷里である岡山を作品の舞台として多くの作品を世に送り出し、その大半が生まれ育ったからこそ感じうる空気感が漂い共通するテイストといえる。
二人とも派手ではないのだが読後のぞくぞくする怖さは後を引きます。

鈴木光司さんを含めた3名、作品に外れが少なく時々ふっと後ろを振り向かずには居られない感覚が大好きです。



卓越した幽霊話


三編の短編集。うち、表題作は日本ホラー小説短編賞受賞作。最近の新人作品は、過度に猟奇的であったり、非常に先進的な(モダンな)作品がもて囃される傾向がある。しかし、本書はオーソドックスな幽霊話だ。特に表題作で京都の舞妓の世界を舞台とした「お見世出し」の出来は緻密で、故人である舞妓の幸恵があたかも主役である様だ。幸恵の霊を呼び寄せた後、大文字の送り火が中止となり、この世で色々な騒ぎを起こすところは、大変面白い。終末部分の余韻も見事だ。

本書は幽霊話として、短編ながら腰を据えて楽しめる。
文庫の表紙の絵は、本書のある場面を表している。


お見世出し (角川ホラー文庫)
森山 東
角川書店
売り上げランキング: 245759
おすすめ度の平均: 4.0
4 生まれ故郷だからこそ描ける空気感と味、暗闇
4 ぼっけえをどうしても思いだしてしまうが
5 京都のグロテスクな闇へおいでやす
5 語り口調が怖かった
1 あわない

テーマ : ホラー小説レビュー
ジャンル : 小説・文学

tag : ファンタジー・幻想ホラー

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