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曽根圭介 鼻 のレビュー

2010-02-16

作者:曽根圭介

鼻 (角川ホラー文庫) (文庫)

人間たちは、テングとブタに二分されている。鼻を持つテングはブタに迫害され、殺され続けている。外科医の「私」は、テングたちを救うべく、違法とされるブタへの転換手術を決意する。一方、自己臭症に悩む刑事の「俺」は、二人の少女の行方不明事件を捜査している。そのさなか、因縁の男と再会することになるが…。日本ホラー小説大賞短編賞受賞作「鼻」他二編を収録。大型新人の才気が迸る傑作短編集

鼻 (角川ホラー文庫)
鼻 (角川ホラー文庫)
posted with amazlet at 10.02.16
曽根 圭介
角川書店
売り上げランキング: 8254
おすすめ度の平均: 4.5
4 不条理小説作家としての今後が楽しみ
5 個人的には「暴落」、「受難」がおもしろかった
5 テング
4 怪作現る
5 鼻 曽根圭介




発想が豊かで、話も面白い


「暴落」は、現在の格差社会、競争社会を少なからず反映させた社会SF。他にもいろいろな要素を含んでいて、後味爽やかな感動作にもなり得たと思いますが、そうならない(そうしない)のがこの作者の持ち味なのかもしれません。アイデアがいっぱい詰りすぎていて、長編にして欲しかったというのが正直な感想。

「受難」は、その状況設定から、自分も映画「SAW」を連想しました。「暴落」と同じく、落としどころがどこになるのか見当もつかないので、読み進みながらドキドキハラハラしてしまいました。

「鼻」は、結果的には星新一の「マイ国家」ばりの不条理ホラーなのですが、やはりどこに辿り着くのかが読めず、固唾をのんでページを繰りました。

まだ作品は少ないようですが、これからどんなテイストの作品を書いてくれるのか、とても楽しみです。


なつかしい不条理劇


ホラー大賞短編賞受賞作の「鼻」の他、「暴落」「受難」の2編を載せた短編集。

「鼻」よりも、初期の筒井康隆作品風の2編の方が惹かれました。なつかしい感じのする不条理劇です。

「暴落」は、個人が株式市場の評価の対象となる社会の悲劇が、「受難」はビルとビルとの隙間から出られなくなった男の不条理な事態が、一人称で心理を抉るように描かれています。

それに比べると、「鼻」はもちろん秀作なのですが、ややトリッキーな小説で、もやもやした読後感になりました。


自らを追い込む作者


人間の価値を、株価に例えるのは面白い発想ですね。
株価の上下が気になって仕方ないのは現代の投資家達。
でも、あの世界では皆が気にしています。
自分が知っている人、知らない人、もちろん自分も。

本を読み終わり現実に戻る。
再び現実世界を考えてみました。
この本以上のことが、今起こってるんじゃないかと恐怖しましたね。

賞をとった鼻よりも、はじめの作品の方が好きです。



鼻 (角川ホラー文庫)
鼻 (角川ホラー文庫)
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曽根 圭介
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おすすめ度の平均: 4.5
4 不条理小説作家としての今後が楽しみ
5 個人的には「暴落」、「受難」がおもしろかった
5 テング
4 怪作現る
5 鼻 曽根圭介


テーマ : ホラー小説レビュー
ジャンル : 小説・文学

tag : ホラー短編集

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