FC2ブログ

スポンサーサイト

--------

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

矢部嵩 紗央里ちゃんの家 のレビュー

2010-02-18

作者:矢部嵩

紗央里ちゃんの家 (角川ホラー文庫) (文庫)

叔母からの突然の電話で、祖母が風邪をこじらせて死んだと聞かされた。小学5年生の僕と父親を家に招き入れた叔母の腕は真っ赤に染まり、祖母のことも、急にいなくなったという従姉の紗央里ちゃんのことも、叔母夫婦には何を聞いてもはぐらかされるばかり。洗面所の床からひからびた指の欠片を見つけた僕はこっそり捜索を始めたが…。新鋭が描いた恐ろしき「家族」の姿。第13回日本ホラー小説大賞長編賞受賞作、待望の文庫化。

紗央里ちゃんの家 (角川ホラー文庫)
矢部 嵩
角川グループパブリッシング
売り上げランキング: 174542
おすすめ度の平均: 2.5
5 くせあり
1 本当は星マイナスです
4 ホラーというより暗黒童話?
1 受賞作?
2 最初は面白かったのに



語り口に工夫


ホラー小説では怖さをいかに表現するかが勝負となる。
有形であれ無形であれ怖い「モノ」について描写するのは当たり前だが、それをあえて描写しない方法もあるし、会話や地の文そのものに工夫をこらして怖さを演出するやり方もある。
最後の手法は計算とテクニックが必要だが、この作者、若くしてその手法を使いこなしている。やりすぎると失敗するのだが、そのあたりも心得ている感じだ。
とにかく、叔母の家に父と遊びに来た小学五年生の男の子の視点から描かれる物語はなかなか問題を解決をする方に進まず、読者の予想をもどかしい限りに裏切るし、父や叔母夫婦との会話はコミュニケーションというよりディスコミュニケーションに近い。唯一頼みの中三の姉との電話も姉弟ならではの冗談が飛び交って読者の目をくらませる。
あら筋を見ただけではわからぬ怖さを秘めたマニアに勧める作品。


くせあり


はじめて読んだとき、こんなホラー小説があるのか!と、目から鱗だった。
お化けとか悪霊とか呪いなんて一度もでてこない。
「なんか変だぞ」って雰囲気が小説全体に漂ってる。
山田裕介より乙一の作品に似てる。

ある意味一般ウケはしないかも。


ホラーというより暗黒童話?


カスタマーレビューでは結構評価が低い。その低さの理由は、

1.妙に読みづらい文章
2.意味不明な言葉の羅列
3.正常と思える人が出てこない、

というところだと思う。

だが、実は結構おもしろい。
さまざまな童話の引用やパロディが散りばめられていて、ちょっとしたアリス・イン・ワンダーランドなのである。出典がわからないとただの意味不明な文章になってしまうのだが、この不条理感はまさに童話っぽくていいのかもしれない。あえて説明はなし、と。
ただ、童話のように、万人が楽しい不条理感じゃないのが残念だ。

ホラーというより、暗黒童話と思って読むと、その意味不明さが意外に楽しく思えてくるかもしれない。


紗央里ちゃんの家 (角川ホラー文庫)
矢部 嵩
角川グループパブリッシング
売り上げランキング: 174542
おすすめ度の平均: 2.5
5 くせあり
1 本当は星マイナスです
4 ホラーというより暗黒童話?
1 受賞作?
2 最初は面白かったのに


テーマ : ホラー小説レビュー
ジャンル : 小説・文学

tag : サイコホラー

コメントの投稿

非公開コメント

RSSリンクの表示
リンク
プロフィール

ホライゾン

Author:ホライゾン



好きな小説家は
小林泰三
筒井康隆
貴志祐介
上田早夕里

等など、他にも沢山いますが書ききれません。

本当に怖い、面白いホラー小説の紹介
レビューを中心にブログを運営しています。
宜しければブックマークやRSS登録お願いします。

相互リンクやお問い合わせについては

horror_noveljp[a]yahoo.co.jp
までよろしくお願いします。

ブログ内検索
著者名
その他
あわせて読みたいブログパーツ

にほんブログ村 小説ブログへ
人気ブログランキングへ
ブログランキング


  • seo
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。