スポンサーサイト

--------

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

夢野久作 少女地獄 のレビュー

2010-03-10

作者:夢野久作

少女地獄 (角川文庫) (文庫)

可憐な少女姫草ユリ子は、すべての人間に好意を抱かせる天才的な看護婦だった。その秘密は、虚言癖にあった。ウソを支えるためにまたウソをつく。【夢幻」の世界に生きた少女の果ては…。

少女地獄 (角川文庫)
少女地獄 (角川文庫)
posted with amazlet at 10.03.10
夢野 久作
角川書店
売り上げランキング: 5284
おすすめ度の平均: 4.5
5 あっコレ短編集だったの??
5 タイトルどおり
4 すごい
5 少女という虚構
5 自分の心がつくった「地獄」で破滅する女性たち



すごい


ドグラ・マグラの作者の短編集。
嘘を突き通す女など、少女とそれを取り巻く人間たちのどろどろした情念とどうしようもない雰囲気がびんびん伝わってきます。さすが、夢野久作!


気持ちよい


ドグラマグラのように、目がグルグルと回ってしまうような酩酊感を感じることはなかったが、少女地獄はそれとは別の面白さを持っていると思う。
この本に出てくる少女達(少女というより大人であるが)の、まわりの人達を翻弄する姿はどれも美しく、蠱惑的で、時には狂気をあらわすのにもかかわらず、どことなく古風である(これは時代背景も関係あるのでしょうか)。そんな妖しさに、魅せられてしまう。

この、少女達の地獄には、燃えさかる劫火、針の山、そんなものは私には見えない。しかし、陽炎がのぼりたつ風景と、首筋から匂い立つ垢の臭いが感じられる。


少女という虚構


「少女地獄」シリーズに含まれる三作ほか、短編3編を収録しています。
いずれも夢野久作独特の世界観や文体は健在ながら、ストーリーは筋を通し、終始一貫した形を取っています。ですから、ドグラマグラであまりの眩暈に襲われ、最後まで読みとおせなかった人でも気軽に夢野ワールドを体験できるのではないでしょうか。

私のお薦めはなんと言っても「少女地獄」中の1作、「何でも無い」。ある開業医の前にあらわれた、天才的看護婦にして美少女・姫草ユリ子。誰もが無垢なる彼女を愛し、信頼する。しかし彼女は・・・というお話。
この話のポイントは、虚構の世界を生み出し続ける姫草ユリ子という存在そのものが実は虚構である、という点でしょう。だからこそ彼女の生み出した虚構全ては無限に増殖しながら、姫草ユリ子という虚構を支え続ける、というメビウスの輪のような状態を呈することになります。
物語の冒頭、一通の手紙が告げる彼女の結末すらも虚構に彩られており、膨大に構築された虚構の「仕組み」が、私達を翻弄し続けるのです。


少女地獄 (角川文庫)
少女地獄 (角川文庫)
posted with amazlet at 10.03.10
夢野 久作
角川書店
売り上げランキング: 5284
おすすめ度の平均: 4.5
5 あっコレ短編集だったの??
5 タイトルどおり
4 すごい
5 少女という虚構
5 自分の心がつくった「地獄」で破滅する女性たち




テーマ : ホラー小説レビュー
ジャンル : 小説・文学

tag : ホラー短編集

コメントの投稿

非公開コメント

RSSリンクの表示
リンク
プロフィール

ホライゾン

Author:ホライゾン



好きな小説家は
小林泰三
筒井康隆
貴志祐介
上田早夕里

等など、他にも沢山いますが書ききれません。

本当に怖い、面白いホラー小説の紹介
レビューを中心にブログを運営しています。
宜しければブックマークやRSS登録お願いします。

相互リンクやお問い合わせについては

horror_noveljp[a]yahoo.co.jp
までよろしくお願いします。

ブログ内検索
著者名
その他
あわせて読みたいブログパーツ

にほんブログ村 小説ブログへ
人気ブログランキングへ
ブログランキング


  • seo
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。