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道尾秀介 鬼の跫音 のレビュー

2010-03-10

作者:道尾秀介

鬼の跫音 (単行本)

心の中に生まれた鬼が、私を追いかけてくる。―もう絶対に逃げ切れないところまで。一篇ごとに繰り返される驚愕、そして震撼。ミステリと文芸の壁を軽々と越えた期待の俊英・道尾秀介、初の短篇集にして最高傑作。

鬼の跫音
鬼の跫音
posted with amazlet at 10.03.10
道尾 秀介
角川グループパブリッシング
売り上げランキング: 100198
おすすめ度の平均: 3.5
4 怖い。でも止められない。そんな一冊。
5 夏に読みたい短編集です。
2 怖いとは感じなかった…
3 「S」でつなぐ短編集
5 満点の…!!



待ってました!


私の道尾作品との出逢いは『向日葵の咲かない夏』。
『カラスの親指』のような爽やかさを伴うミステリーより、ホラー色の強い初期の『向日葵の咲かない夏』が私にとっての道尾作品。

今回の初短編集はホラー色の濃いものばかり。

作者がインタビューで、短編であることを楽しんで書かれたように話されていましたが、まさに短編ならではの妙味!
筆者自身の心意気が伝わる。
表紙、装丁、フォント全て筆者の思惑通り。
小道具や動物も使い方もお見事!参りました。
大満足の一冊。


ただのホラーというわけではなく短編ごとに何かしらミステリのトリックが仕掛けられていた


6編の短編集で、どれも心に何かしら異常な部分を持つ「S」という人間を中心に描かれるホラーの要素が強い物語だった。
ただのホラーというわけではなく、短編ごとに何かしらミステリのトリックが仕掛けられていたので飽きずに読めた。

個人的には「冬の鬼」と「悪意の顔」がおもしろかった。「冬の鬼」は時間を現在から過去へ遡る日記形式の文章だったのだが、違和感なく読めた。
「悪意の顔」はSの嫌がらせが悪質で恐かったり、恐怖や悪意の心を取り除く手段が不思議でおもしろかった。

ただ、この著者の作品は伏線がしっかりとした長編の大きな仕掛けが多かったので、短編では物足りなかった。


「S」でつなぐ短編集


収録されている6つのお話のすべてに「S」という人物が出てくるのですが、全員まったくの別人。
しかしどの「S」も薄気味の悪い男だったり、主人公が悪に手を染めるきっかけとなる男であったりと、主人公にとっての負の存在であることは共通している。
この「どいつもこいつもみんなS」の無名さにも妙な怖さがあります。演出としてはすごくうまい!

ジメジメとした陰湿な空気が漂い、気味が悪く、人の心理が次第に狂気へと変化していく過程もジワジワと怖い。
この「ジメジメ・ジワジワ」のいや?な感じは文章のうまさからくるもの。
結末で意外な方向へ落とすどんでん返しがあるのも読みごたえがあります。

ちょっと他の話とは毛色が違う気がした「悪意の顔」がいちばん印象的です。
たんに怖いだけでなく、常識では片づけられない不思議系の要素もあり、
「悪魔の顔」だけは乙一テイストな味わいがありました。



鬼の跫音
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道尾 秀介
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おすすめ度の平均: 3.5
4 怖い。でも止められない。そんな一冊。
5 夏に読みたい短編集です。
2 怖いとは感じなかった…
3 「S」でつなぐ短編集
5 満点の…!!




テーマ : ホラー小説レビュー
ジャンル : 小説・文学

tag : ホラー短編集 ホラー・ミステリー

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